【原発性副甲状腺機能亢進症】初診から退院まで②隈病院ってどんなところ?<体制編>

私は、1月に人間ドッグを受けて、その結果や自宅の近くの病院で受けたいくつかの検査から【原発性副甲状腺機能亢進症】という病気に行き着きました。

近くの病院では手術ができないということで、兵庫県にある隈病院に紹介状を書いてもらいました。隈病院での初診日は4/27。そこからまた色々な検査をして、入院、手術と一気に話が進みました。

聞き慣れない【原発性副甲状腺機能亢進症】という病名と手術と入院生活。

事前に知っていることで、安心することや準備できることは多いものです。

そこで、私と同じ病気になった人の参考にしていたければ嬉しいと思い、隈病院のことや入院生活のことをブログで記録することにしました。

手術後の首の写真は、人によっては見るのがイヤな人もいると思うので、目を隠してくださいね。

まずは、隈病院についてのお話です。

次の点はご容赦ください。

・ブログは「です、ます」口調ではありません。

・病院や医師、看護師など医療従事者の方への感想は、あくまで私の個人的なものです。

・その他の感想や感じたことも、あくまで私の個人的なものですので、誰にでもあてはまることではありません。

 

【隈病院とは】

高度な医療技術をもつ甲状腺疾患専門病院で、全国から患者さんが訪れる。

原発性副甲状腺機能亢進症、副甲状腺腫瘍の手術実績は日本一(QLife調べ)。

全国の原発性副甲状腺機能亢進症、副甲状腺腫瘍の治療実績・手術件数【QLife病院検索】

全国の原発性副甲状腺機能亢進症、副甲状腺腫瘍に関する、DPC対象病院の治療実績・手術件数です。原発性副甲状腺機能亢進症、副甲状腺腫瘍に関する治療実績を手術のありな…

日本にある甲状腺専門病院は、「兵庫県の隈病院」「東京都の伊藤病院」「大分県の野口病院」の3つ(医療従事者曰く)で、医療従事者やOB、OGの間でも、「甲状腺の病院」といったら「隈病院」といわれるほど。

 

【病院体制の特徴】

・快適でスムーズ

初めて病院を訪れたとき、受付スタッフも看護師もテキパキしていると感じた。いくら受付で色々な話を聞いても、初めての病院は要領がわからないものだ。

 

この病院は、次にどこへ行くかを知らせる「ナビット(NAVIT)」という患者案内端末を患者ごとに持たせる。自分の順番がくるまで病院内ならどこにいても良い。「2FのG待合室でお待ち下さい」とか、診察の順番が近づくと、「10番診察室前でお待ちください」とか「10番診察室にお入り下さい」など、随時ナビット端末から案内表示が出るので、それに従うだけだ。

 

ナビットを持たされたときは意味がわからなかったが、「ブーブー」とバイブレーションするので見てみると、案内表示が出たので「なるほど、よくできている」と思った。

患者に負担をかけない工夫がされているという印象を受けた。

 

私は、新型コロナウィルスの緊急事態宣言が出ていた最中に受診していたため、患者は日頃の半分以下だったようだ。たとえ倍以上の患者さんがいても、このナビットがあればストレスなく受診できるだろう。

 

さらに、初診時の1日だけで、診察・必要な検査・結果説明がある。私自身は、受付から始まり、診察、血液検査、尿検査、超音波(エコー)検査、結果説明、会計を終えるまでに3時間かからなかった。何度も通院するよりずっといい。私は追加検査が必要なため、別日に来院することになったが、これだけスムーズなら来院することに全く抵抗がなかった。むしろ、今後の検査や診察に期待が膨らむばかりだった。

(私が知る限りだが、予約していても1時間も2時間も待たされ、数十秒の診察後、検査は1か月後しか予約できないと言われ、帰宅したら病院疲れで何もできない、なんていうことは少なくない)。

 

・文書による案内や複数回の声かけでミスがない

さらに、隈病院の良いところは、「患者さんに知っておいてもらいたいこと」を案内するときは、必ず説明が載っている書類が渡されることだ。大事なところには、マーカーペンが引いてある。説明をする看護師さんやスタッフさん自身、言い忘れがなくなるし、患者も説明は受けるものの自宅に戻ってから再確認できる。

 

例えば、私は1回目の診察で、宮内院長から原発性副甲状腺機能亢進症という診断がおりたが、わかりやすいきちんとした説明以外に、それがどういうものなのか図とともに説明されている書類も受け取った。また、インフォメーションセンターでは、次回の受診日に受ける副甲状腺シンチグラム(MIBIシンチ)と造影CT検査の費用や注意事項(何時までに絶食、何時までに絶飲食など)などが書かれている書類を説明とともに受け取った。

 

私は最終的に手術のために入院することになるのだが、看護師から「入退院のしおり」を手渡され、入院日や手術日、入院前の準備から退院までの生活についてなど、記載されている内容で重要なことを説明された。この「入院のしおり」をしっかり読めば、退院まで困ることはないだろう。「入院時には必ず持ってきてください」と念押しされるが、なくてはならない「虎の巻」というところだ。

 

入院当日にも驚いた。病室に案内されると、入院から退院までのスケジュール表が渡された。これがものすごく良くできている!毎日やるべき検査や処置、食事、過ごし方、どの人から説明があるか、シャワーの許可、食事量や排泄の回数チェックなどが、A3の一覧表にまとめられている。

大事なところにはマーカーペンが引かれ、手術当日は、何時までに何ができるか、何時頃に手術室に入室するか、手術予定時間まで書いている。

手術室へ持参しなければならないものは前日までに準備するよう指示されており、実際、看護師から2回もチェックがあった。

 

念には念を・・・がミスをなくしているのだろう。

 

【私の病院に対する個人的な感想】

甲状腺関係の病気の人がいて、「どこか良い病院を知らない?」と聞かれたら、ストレスレスな面から、間違いなく隈病院をオススメする。

改善点を敢えて言うなら、初診で来た人には、ナビットの使い方と病院の構造について、もう少し丁寧に説明するといいと思う。

病院フロアなどの説明書きをもらうが、説明が早口なのと、基本的には「これを読んで下さい」という案内だ。

私自身、思っていた以上に病院が大きいので、どこに何があるのか戸惑ったし、ナビットって何?と思った。ただ、どの階にもインフォメーションがあり、スタッフが必ずいるので、誰かに聞くことを迷わずできるなら気にならないだろう。受付やインフォメーションの人は、ホテルコンシェルジュのような雰囲気だ。

残念なのは、困っていそうな患者に対し、スタッフから積極的に「どうなさいましたか?」と声をかけているのを見たことがないことだ。

とはいえ、システマティックになっている病院なので、要領がわかれば2回目からは全く問題なかった。

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